春の宴


深紅のアネモネが大地を染めたら、
風が吹き 帆がふくらんで、
私は水面を旅する、遠く。
河を渡り 海原へと。
海の底でもアネモネ※がそよぎ、
セイレーンは歌を思い出す。

薄紫の蓮華※※が大地を染めたら、
私は水辺で身をきよめ、
光をまとい運ぶ、花の香を。
種をまき 芽吹きを祝えと。
野山をゆり起こし舞いながら、
琵琶持つ乙女に宿って歌う。

鳥たちは旅する。
男たちも旅する。
風に乗り 波をこえ
私の歌に招かれて。


※sea anemone=イソギンチャク
※※ レンゲソウ、原義は蓮・睡蓮

( 2023.7.9 & 12.18 +微修正 イラスト作成 Bing Image Creator )


ミヅハノメ(Bing Image Creator)

(万葉集より)

多奈波多之 船乗須良之 麻蘇鏡 吉欲伎月夜尓 雲起和多流
織女し 舟乗りすらし まそ鏡 清き月夜に 雲立ちわたる
たなばたし ふなのりすらし まそかがみ きよきつくよに くもたちわたる
( 第17巻 3900番 大伴家持 )

万葉集 第17巻 3900番歌/作者・原文・時代・歌・訳 | 万葉集ナビ (manyoshu-japan.com)


住吉尓 伊都久祝之 神言等 行得毛来等毛 舶波早家無<无>
住吉に 斎く祝が 神言と 行くとも来とも 船は早けむ
すみのえに いつくはふりが かむごとと ゆくともくとも ふねははやけむ
( 第19巻 4243番 丹比土作 )

万葉集 第19巻 4243番歌/作者・原文・時代・歌・訳 | 万葉集ナビ (manyoshu-japan.com)

( 2024.2.27 イラスト作成 Bing Image Creator )


カワヒラコ、夢虫、蚕サン – あかり窓 (memoru-merumo.com)

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