波の神


エーゲ海(地中海文明)の名は、
エーゲ(波)という古代ギリシア語に
由来するという。
北欧神話の海神エーギルも、波の比喩として詠われている。
エーゲ海と海神エーギル、語源的なつながりはあるのだろうか?

エーゲ海 – Wikipedia

エーギル – Wikipedia

古代ギリシアの色彩について
「ワイン色の海」という表現があった、とか。
海神エーギルは、バイキングの神々の
酒宴を主催する役割でもあったという。
海と酒が結びつくイメージが、
古代の人々に共有されていたのでは?
と想像してみる。

エーギル – Wikipedia (画像)

神々の酒宴の麦酒を準備する「大鍋」は、
聖杯(聖杯王=漁夫王)と似たイメージ?
ケルトの主神ダグザの大釜とも似ている。

コルヌコピア – Wikipedia

コルヌコピア(豊穣の角)は、
ローマの豊穣神(大地の女神)や
ハデス=冥界の神 の持ち物。

海の底の臼 – Wikipedia

ノルウェーの民話が船乗りによって
日本の東北地方に伝わり、
一部内容に変更が加わった、
という考察が興味深い。

そういえば、日本神話のオオワタツミ(海神)は、
竜宮の主、酒の神でもあった。
外洋の波の神であり酒宴の神でもあるエーギルと、
少し似ているかもしれない。

ワタツミ – Wikipedia

海原の道遠みかも月読の光少き夜は更けにつつ

海原之 道遠鴨 月讀 明少 夜者更下乍
(万葉集 第7巻 1075番歌 作者不詳 詠月)

住の江の 岸による波 よるさへや
夢の通ひ路(ぢ) 人目(ひとめ)よくらむ

藤原敏行朝臣
(小倉百人一首 18番 『古今集』恋・559)


( 2022.9.21~10.8 Twitter より )


カワヒラコ、夢虫、蚕サン – あかり窓 (memoru-merumo.com)