ハユラギくん memo


庭一面につもった柿の葉を掃きよせ、
こんもりと落ち葉が小山になったら、
アルミホイルに包んだサツマイモを
赤や黄の枯れ葉にうずめ落ち葉焚き。
甘いおイモさんがホクホク焼けたら
近所の友だち皆で「頂きまーす!」

柿の葉は山ほどいっぱい集めたのに、
おイモも山ほどいっぱいあったのに、
あっというまになくなっちゃった。
庭先で焚き火なんて今じゃ夢のよう。
(子どもの頃の何気ない思い出……
ただただ、楽しくておいしかったな)

風に舞い散る落ち葉をホウキで掃除、
落ち葉焚きの焼きイモ、そんな絵を
描いてみたい……柿の木にミノムシ、
冬眠用の枯れ葉の布団をそっと作る、
ホウキ片手の赤い髪の妖精さん……
そんな場面を、描いてみたくなった。





野の宴


(ナデシコさんとハユラギくん)


露の宿
北斗の柄杓
傾けて
うつす盃
撫子そよぐ


北辰の
光の柄杓
そそぐ杯
野の草露に
星やどる夜


北天の
光の柄杓
ゆうらりと
映す白露
草浪さわぐ


北天の
光の柄杓
ゆうらりと
やどす白露
銀漢ほのか

(※銀漢=天の川)