
雲のあなたは
春にやあるらむ
story – 金の実

雲のあなたは
春にやあるらむ
story – 金の実

夜明けがわずかに早くなり、
雪の舞い散る青い朝。
フユザクラの花が
まばゆい白さでゆれていた。
やがて雪はとけ、
暦が今日も一日すすむ。
花たちは、春を知っている……
春にしられぬ
花ぞさきける
と、紀貫之は
雪を詠ったけれども。


雪ふれは冬こもりせる草も木も春にしられぬ花そさきける
雪ふれば
冬こもりせる
草も木も
春にしられぬ
花ぞさきける
紀貫之
[詞書]冬のうたとて
(古今和歌集 巻6 323番 冬)
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